2017年1月28日土曜日

兵庫労山・救助隊 雪上搬出訓練1

兵庫県連救助隊主催 雪山搬出訓練

9時に比良駅に一旦集合し、イン谷口へ。
高速手前から既に路駐の大行列。そこには警察官の姿が・・・
車を降りて先まで偵察に行ってみる。県連の仲間が路駐すると駐禁切符を切られるのかどうか警察官に確認しているところに出くわし、盗み聞きしてみる。どうやら警告シールのみで逃れられそう。
別の仲間が奥まで突っ込むと言っているので、私達も後に続く。
トレースがなくなり、これ以上車が入れなくなったところまで行き、路肩の雪かきをして車を駐車する。ここまでで一苦労だ。



準備をして出発。今日は最高のお天気だ。
イン谷口へ移動し、2班に分かれて訓練開始
 
私の班はシート梱包から。
これは要救助者を搬出する前の準備。救助者の保温のためにフライで包みます。
さらに快適性を増すために個人マットを敷きます。

搬出中に足がぐらぐらしないようにくくります。


膝の下にもクッションとなるようなものをかませ、枕も置いてあげます。
救助中に少しでも安楽な姿勢でいられるようにポジショニングしてあげます。
寒い時期はシュラフに入れてあげて、保温します。
要救助者をフライでしっかりと包みます。足下と頭はキャンディ巻きをします。
先っぽまでしっかりキャンディ巻きをして折り返し、クローブヒッチでくくります。
このときクローブヒッチは使用するロープの半分のところで行います。
包んでいきます。丸いのは雪玉です。膝と臍のあたりに雪玉を置き、クローブヒッチで留めていきます。このとき合わせ目はしっかり閉じること、クローブヒッチもしっかり締めること。搬出中にゆるんでほどけることがないように。

見えにくいですが、鎖骨のあたりにそれぞれ雪玉をおいてとめます。
頭も足下と同じでキャンディ巻きを折り返してクローブヒッチで縛る。

 胸元が開くようであれば、ここも雪玉を使用し単体のスリングで縛る

スケッチャーに乗せる。
この時はヒューマンチェーンで移乗。片方に2人、もう片方に3人が立ち、お互い手をつないで担架様のものを作り、そこに乗せる。要救助者を落とさないようにかけ声を掛けながら、ゆっくりと移乗させる。
スケッチャーは黄色い紐にグレーのホースみたいなのがついている方が頭側です。
スケッチャーでも包み、バンドで固定します。頭側の黄色い紐はくくって留めておきます。。






スケッチャーにロープを通します。伸びると引きづらいのでこの時はスタティックロープを使用します。使用するロープの真ん中にエイトノットを作ります。頭側からスケッチャー横の穴に外からと内からと交互に通していきます。手綱のところは手綱の中を通します。
足元は本結び。この時本結びが緩みやすかったので、しっかり締めないといけない。





次は救助隊の装備を使って1/3システム




ブッシュを使っての支点の取り方も学びます。
最初にタイオフして、ハーフヒッチを2回。


翌日使うこれは電柱ですが、山中では木を使用。木の摩擦を利用してスピード調節します。


次はビーコン訓練。
まずビーコンチェックを行います。雪山では出発前に必ずこれを行います。
まずはリーダーが発信モードにし、メンバーは受信モードにしてリーダーの電波をきちんと受信できているかを確認。
次にリーダーは受信モードにし、メンバーは発信モードにしてリーダーの前を通って出発します。リーダーはメンバー全員の電波を受信できていることを確認し、自分も発信モードに変更して歩き始めます。
注意しないといけないのは、お互いの電波の周波数が大きくズレていると電波をキャッチしにくくなります。なので、よく行くメンバーとはなるべく周波数を合わせておくのがよいそうです。



このあと埋められたビーコンを探す訓練をしました。
ビーコンが埋没者の電波を受信したとき、15mくらいまでは走って行きます。そこから2mまでは歩いて探し、2mをきるとビーコンを雪面につけて捜索します。さらに範囲を絞れたら、最後はクロス法で埋没地点を特定します。
はじめはビーコンを1つだけ埋めて行い、次にビーコンを2つ埋めました。2つになると難易度は一気に上昇。もっと増えたらお手上げ状態になること間違いなしな感じでした。ビーコン訓練を行うたびに毎回思うのですが、自分のビーコンの使い方を把握し、ビーコン訓練を繰り返し行うことが大切ですね。
最後は実際に人間が埋まり、プローブが人間にヒットした時の感触を実感します。
そして埋没者を救助します。プローブは刺したままで雪を掘り出します。ここで注意しないといけないのはむやみやたらに雪を掘るのではなく、5㎝ほど雪を残して掘ることです。雪に埋まるととても寒いと思われがちですが、雪洞の中が暖かいのと同じで、外よりも雪の中のほうが暖かいのです。なので、いきなり外に出すと埋没者の命が危険にさらされることになります。5㎝ほど残して掘ったらツェルトをかけてあげて、残りの雪はツェルトの下から手で掘ります。そしてツェルトでしっかりと埋没者を包んで助け出します。

これにて1日目の訓練は終了。

泊まりは琵琶湖畔の1軒家を貸し切り。楽しい仲間たちとの宴会です。大量のビールや日本酒があっという間になくなりました。

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